センス

1週間ほど前の話になるねんけど、紗吉と弟のみっちゃんは、
本町の問屋に出掛けた。

紗吉はある店の会員でそこで色々と仕入れている。
この問屋は食品から、衣類、家具、植木にギフト商品何でも取り扱っていて、
当然問屋なので 町で買うより安くなっている。

紗吉とみっちゃんは、ココにママゴンの旦那様への父の日プレゼントと
自分たちのお洋服を 買いに行ってん。

プレゼントは名刺入れと決まっていたので、素早くセレクトし、
次はゆっくり服を選ぼうと、 みっちゃんが買いたいと言っていた、
Tシャツコーナーに足を運んだ。

みっちゃんは赤色のTシャツが欲しいらしくいろいろ物色していたが突然
「紗吉!」と叫んだ。
何事かと振り返った紗吉に、みっちゃんは、1枚のTシャツを見せて
「これどう思う?」と聞いてきた。

なんやの?赤色のTシャツ買うんとちゃうの?と思いつつ、
みっちゃんが差し出した水色のTシャツを受け取り
そこに書かれているプリントを見れば”sea food”と書かれている。
みっちゃんはニヤニヤ笑っていた。

誰がそんなん買うん?
そもそも誰がこんなんデザインした?
”sea food”という単語のチョイスセンス。

こんな服を取り扱っている、この問屋の担当、
また、コレを仕入れるであろう衣類店、
購入してニコニコしてこんな服を着て町中を歩く人の顔めっちゃ見てみたい。

こんなん、着るの×ゲームやん。

以上、紗吉のひとりごと『センス』でした。

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